ずっと心残りになっていたことがあります。
2010年に行ったスペインでのサンティアゴ巡礼の写真データをどこかにやってしまったきり、分からなくなってしまっていたことです。
当時の古いSDカードの中は空っぽで、最後の望みは当時使っていたMacBook Proなのですが、どうせ復元できないだろうという思い込みで放っておいていました。
MacBook本体だけは未練で捨てられず…。
今回、本体の廃棄前に重い腰を上げてダメ元でサルベージを試みてみました。
古いMacから写真データを復元したい
今、メインのパソコンとしてはWindowsのノートPCを使っています。
昔はMacユーザーでした。
最後に使っていたMacは、2010年のMacBook Proです。
(ちなみに、最初に使ったパソコンは中学生のときに買ってもらったAppleのPerforma5440でした)
それ以後はWindowsのPCをずっと使い続けていましたが、この最後のMacBook Proは捨てずに残しておいてありました。
最近、このMacBook Proの中身を復元してみようと試みました。
何故かというと、2010年にスペインでサンティアゴ巡礼をしたときの写真データがずっと散逸していたのですが、もしかするとこの古いMacに残っているのではないかと思ったからです。
復元できるか…? 実際の手順
まずは、古いMacBook Proに電源ケーブルをつないで、起動するか試してみようとしました。
しかし…
電源ケーブルをなくしていました。
仕方がないので、内蔵ハードディスクを取り出してみることにしました。
電源ケーブルがあったとしても、通電する可能性はかなり低いでしょうしね。
実はノートパソコンの中身を開いてみるのは初めてです。
デスクトップパソコンは何回か自作していますが、ノートパソコンはHDD交換やメモリ換装もしたことがありません。
ただ、今回は使わないMacBookから目的のデータが取り出せさえすれば良いので、ダメ元で気楽にやってみようという感じです。
引っ張り出してきたMacBook Pro本体を裏返します。
外周を囲うようにぐるっと10個のビスでフタが留めてあるのでこれを精密ドライバーで取り外します。

全部外したところです。

フタを開けると左下に2.5インチサイズのハードディスクが収まっています。
押さえてあるレール上の金具のネジを外すと簡単にハードディスクを取り出すことが出来ました。

取り出した内蔵ハードディスクをPCにつなぐには変換ケーブルが必要です。
内蔵ハードディスク側のSATAという規格の端子からノートPC側のUSB端子に変換するものです。
今回のために家電量販店で買ってきたのがこちらの商品です。

このように端子を接続して、USB端子の方をノートPCに接続します。

これで読み込めなければどうにもならないのですが、幸いWindows上でハードディスクを認識してくれました。
ただ、このままでは中身を直接見ることができません。
古いMacのファイルシステムはHFS+というものを使用しており、NTFSという異なるシステムを使用しているWindowsではそのまま開くことができないからです。
そこで、Paragon SoftwareのHFS+ for Windowsというソフトを導入してみました。
これはWindowsでもHFS+方式のハードディスクを読み書きできるようにする商品です。
上記のソフトを導入して、いざ中身をのぞいてみると…。
ありました!
約800kmのサンティアゴ徒歩巡礼の途上で撮影した1,723枚の写真が。



写真データを発見する前までは、「無くしてしまったなら、それはそれで良いか…過去に囚われても仕方がないし」と思っていましたが、実際に見つかってみると嬉しさはひとしおです。
救出した写真の数々を眺めていると、忘れていた旅の断片がよみがえってきます。
まとめとデータ管理の反省
てっきり無くしてしまっていたと思い込んでいた写真のデータを救出することができました。
もう諦めてもろもろ処分しようとしていたので、間一髪のところでした。
改めて、当時の自分はデータの保存をどう考えていたのかな?と思います。
今はこのときのことを反省して写真データのバックアップには気を使っています。
子どもの写真もあるのでなおさらですね。
みなさんの中にも大切な写真を無くしてしまったという方がいらっしゃるかもしれませんが、最後まで粘ってみてほしいと思います。